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医療機関で働く医師やスタッフに役立つマネジメントのノウハウを開示します。http://www.dr-treasurebox.comもチェックして下さいね


by gaogaogaot
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クリティカルパスについて(1)

クリティカルパスは、重要な経路という意味ですが、本当に重要なものは、いつも大切にするし、もっともっと磨きをかけることが一般的です。

つまり、当該対象疾患において、自院でもっとも優れた治療方法がパスに記載されているわけですから、当然、それを標準として徹底的に治療を行うとともに、バリアンスを通じてパスの改定を行う。

またアウトカムのチェックを行いながら、治療の方法を模索したり、もっとも早く治療を開始できないか、もっとうまくインディケーターが改善しないかといったことについて統計をとり、成果をあげるように活動する基準としていくはずである、というのが私の感想です。

ブログのコメントにありましたが、やらされているので、うまくいかない、活性化しないということもままあるのではないかと思いますが、実際には、パスを大切に思うことがない、すなわち、もっと良い医療をしようと、もっと良い看護をしようという意識がどこかで組織的に欠落してしまっているかもしれません。

個人的には本性のなかで、いつも患者さんのことを思い、懸命に仕事をしていたとしても、組織として動く誘因になっていない、自分の行動を反映する、あるいは支援する道具として有効であるという教育がないのか、リーダーシップがとられていないのか、とてももったいないことであると思います。

医療従事者の本心、本当の意識、使命感の琴線に触れる医療を行うために、道具としてのクリティカルパスを徹底的に利用する。

そのプロセスでスタッフ全員が力をつけ、医療の質を高め、より一層、組織として地域に貢献できる病院しか、残っていけない医療環境になってきました。


個人の心を大切にするために、彼らの懸命な日々の仕事をより成果的なものとしていくために、マネジメントを行うトップや幹部の責任は重いと思います。ケースマネジメントの道具はパスだけではなく、当然にマニュアルやアルゴリズム、リスクマネジメントやプロトコールといったものもあります。あらゆる機会を通じ、質、質、質、と思い続けた仕事をしていくことが医療従事者には求められていると考えます。

我々は、できるかぎりのサポートをさせていただき、スタッフの皆さんと一緒に、行動したい。いつもそう思っています。
by gaogaogaot | 2006-02-09 22:26 | コンサルティング